「おはようございます!」

翌朝。
潤が目を覚ました時には、既に真美と岳の姿はなかった。

ダイニングに行くと、二人は楽しそうに朝食をテーブルに並べているところだった。

「おはよう。ごめん、寝坊した」
「いいえ。よく眠れて良かったです。すぐにご飯にしますね。すみません、がっくんから朝食はいつもパンを食べてるって聞いたんですけど、和食にしてしまって。地震の影響で、パンの仕入れが出来ないみたいなんです」
「そうか。いや、和食の方がありがたいよ。仕方なくパンにしてたけど、本当は岳には出来るだけ和食を食べさせたかったんだ」
「そうでしたか。それなら毎日和食にしますね」

真美は岳に手伝ってもらいながら、テーブルに卵焼きと焼き魚、みそ汁やほうれん草のお浸しを並べた。

早速いただきますと食べ始める。

「うわー、旅館の朝食みたいだな。岳の為というより、俺が嬉しいよ」
「それなら良かったです。がっくんも、美味しい?」
「あたりまえだ。まみのりょうりだからな」

あはは!と真美が笑い、潤は「なんで岳がドヤ顔するんだよ?」と呆れる。

いつものように、3人で楽しく食べ終えた。