食事を終えてお風呂に入り、歯磨きをしてから、岳は真美と一緒に寝室に向かった。

「まみ、いっしょにねる?」
「ん?がっくんが眠るまでは一緒にいるよ」
「ねたらいなくなるの?じゃあ、ねない」
「そんなこと言わないの。おじさんが隣で寝てくれるからね」

そう言って軽く流そうとするが、岳は引き下がらない。

「まみもここでねればいいよ」
「うーん、そうだな。おじさんが嫌がるかもしれないよ?」
「じゃあ、きいてくる!」
「え、ちょっと、がっくん!」

慌ててあとを追いかけると、岳は道場破りのようにバーン!とリビングのドアを開けて声を張った。

「じゅん!まみとねる?」

ブーッと、潤は飲みかけのコーヒーを吹き出す。

「が、岳、お前、何を言って……?」
「いいだろ?じゅん、まみとねるの、いやか?」
「ね、寝る?いや、その。それはだめだろ」
「いやなのか?」
「え、嫌とか、そういうのじゃなくて……」
「じゃあ、いいよな?」
「それは、その……」
「おとこだろ!じゅん。はっきりしろよ!」
「はい!いいです!」

やったー!と岳は飛び跳ねて寝室に戻る。

「まみ、ねようぜ」
「ええ?!まあ、うん」

とりあえず岳が寝つくまでは、と、真美は岳と一緒にベッドに入った。