6月の最後の週末。
大安吉日の日曜日に、潤と真美の結婚式が執り行われることになった。

場所は二人にとって大切な思い出が詰まった三原グループのあのホテル。

こんなに早く式が挙げられるのも、都と樹の計らいのおかげだった。

急な話だったが、家族も、そして会社の人達も、喜んで参列すると言ってくれる。

「もう!それならそうと、早く言ってくださいよ!私のあの悶々とした日々を返して!」

若菜は腰に手を当てて憤慨し、平木は潤を羽交い絞めにした。

「なんだよー!やっぱりお前だったんだな。もったいぶりやがってー、こいつめ!」

一人紗絵だけは「ふふん!やっぱり私の読みは正しかったわ」としたり顔だったが……

とにかく社内はしばらく二人の話題で盛り上がり、ようやく落ち着いてきた頃、ついに結婚式当日を迎えた。