岳がお昼寝から起きると、潤と真美は潤のマンションで一晩岳を預かることにした。

「おとまり?やったー!」

岳はウキウキと着替えをリュックに詰めて、早速背中に背負った。

「じゃあねー、ママ。バイバーイ!」
「ええ?もう行くの?岳」

てっきり夕食を食べてからと思っていた都は、拍子抜けする。

「姉貴、早速これから電話してみなよ。今夜会うことにするなり、明日会うなり、都合聞いてさ」
「うん、まあ、そうね」

真美は玄関で靴を履いた岳と手を繋ぎ、都を振り返った。

「お姉さん、がっくんはしっかりお預かりします。どうぞゆっくりしてくださいね」
「ありがとう!真美ちゃん。よろしくね。潤、明日また連絡するから」
「分かった」

3人で都に手を振り、玄関を出た。