ある日、学校の机に変なキズがついていた。
 よくよく見ると、数字が彫られている。

「1101、4?」

 誰かの誕生日?
 よく分からないけど、他人の机にこんなの彫らないでほしい。紙ヤスリか何かで削ってみようかな。


 次の日、また新しい数字が刻まれていた。

「72……41、06」

 字が汚くて読みづらい。
 何の数字なんだろ。
 あ、紙ヤスリ持ってきたんだった。
 ……やば、白くなっちゃったな。


 次の日、削って白くなった部分とは別の場所に、またもや数字が現れた。

「33、414。……ねーこれ誰がやってんの? どんどん増えるんだけど」

 うんざりして友達に聞いてみても、これを彫った犯人は分からなかった。


 すると次の日。

「……? これ電話番号?」

 まず目に付いたのは11桁の番号だった。ハイフンも付いているから、携帯番号で間違いない。
 そしてその下には。

「0106。今度こそ誕生日みたい」


 次の日。

「うわ」

 机には今までとは比べ物にならないほど、たくさんの数字が刻まれていた。

「49」
「49106」
「49106」
「11014」
「49」
「49」

 気持ち悪い。
 私は先生に相談して机を替えてもらった。


 翌週の朝。
 新しい机に今度は大きく文字が書かれていた。

「早くしろ」