「おかえり。」
アリスさんが言うと、リュウサさんは素っ気ない態度で「あぁ。」と言った。

「今日はどうだった?」
そう訊くケイシさんの言葉にリュウサさんは、「小さい子どもが間違って紛れ込んだだけだった。」と言うと、木のテーブル前に座り、アリスさんが「お疲れ!」と出してくれたブラックコーヒーを飲んだ。

わたしが不思議そうに3人の会話を聞いていると、ケイシさんがわたしの頭の上に並ぶはてなマークに察知したのか、「あとで説明するね!まずはご飯食べよ!」と言ったのだった。

ご飯が食べ終わると、リュウサさんは二階に上がり一番奥の部屋へ入って行った。
アリスさんは食事の後片付け。

そして、わたしはケイシさんとテーブルを挟んで座り、わたしの不思議に思っていることを話してくれた。

「まず、そうだなぁ、、、何から話したらいいかなぁ、、、?」
「ここは、どこなんですか?」
「あ!それな!ここは、闇の世界って言ったらいいのかなぁ?心に闇を持った人、、、例えば、消えたいって思ったり、感情を無くしてしまった人が来る場所なんだ。」

ケイシさんの話を聞き、わたしは思い当たる節があった。
感情を無くし、ここに来る直前に「消えたい」と思うようなことを考えていたからだ。

「灯ちゃんは、、、そう思っちゃったんだよね?」

ケイシさんの言葉にわたしは黙ったまま頷いた。