あれから、わたしはずっとアリスさんとリュウサさんと一緒に生活を共にしていた。

「アリスさんからは帰らなくていいの?」と言われたが、わたしはケイシさんと約束したのだ。

"必ず戻ってくるから!約束!"

だから、帰るわけにはいかない。
それに、わたしにはここしか帰る場所がないのだ。

わたしは手紙を書いた。

"今どこにいますか?帰りを待っています。 灯より"

それをムーンバードのルナちゃんの足に括りつけ、届けてもらうのが日課になっていた。

今日で手紙を送ったのは、87通目。
しかし、返事が返ってきたことは一度もなかった。

それでもわたしは、毎日手紙を送り続ける。

わたしはたまに、月光花が咲く花畑へ一人で行っていた。
そして、ケイシさんと一緒にきたときのことを思い出す。

初めてプレゼントをくれた人。
わたしの初恋の人。

ケイシさん、あなたは今、どこにいますか?――――――







―END―