ケイシさんが出て行ってしまってから、アリスさんは家の周りにバリアを張った。
そして、いつ何が起こるかわからない中、剣を構えるリュウサさん。

すると、外からザワザワとした気持ち悪い音が聞こえてきたのだ。

「黒魔だな。」
軽くそう言うリュウサさんはドアの方へ歩いて行き、外へ出ると、すぐに戻ってきた。

「えっ?」
わたしが何しに外へ出たの?と不思議な表情をしていると、アリスさんが「黒魔を消してきたのよ。」と教えてくれた。

え?!あんな一瞬で?
あのざわつきは、1体や2体、、、いや、何十体というくらいの数だったはず、、、

初めてリュウサさんの強さを知った気がした。

そのあとも、何度もこの家を囲むように黒魔は襲ってきて、その度にリュウサさんは黒魔を切りに外へ出て行った。

「しかし、これじゃあキリがないなぁ。」
そう言って険しい表情を浮かべるとリュウサさん。

「ケイシさん、一人で大丈夫ですかね、、、。」

わたしの不安そうな声に、リュウサさんは「あいつはそんな簡単にやられる奴じゃない。心配するな。でも念の為、俺も行ってくるよ。」と言うと、アリスさんに向かい「ここを頼めるか?」と言った。

すると、アリスさんは強く頷き「任せて。」と言ったのだった。