あれから数日が経った。
最近は、夜も黒魔が出現することなく平和らしい。

すると、アリスさんが「灯ちゃん、ずっと家に居るのも窮屈でしょ?ケイシとお散歩にでも行って来たら?」と言い出したのだ。

わたしは、内心「えっ?!」とドキドキしたが、アリスさんの気遣いは嬉しかった。

「そうだよなぁ。ずっと家ん中じゃつまんないよな!ちょっと散歩でもしてくるか!」
嫌な顔をせずにそう言ってくれたケイシさんに、わたしは「はい。」て返事をした。

そして、手を振るアリスさんに見送られ、わたしはケイシさんと共に久しぶりに外へ出た。

すると目の前には、大きな夕日が空をオレンジ色に染め、夜になると準備の星空とグラデーションになっていた。

「凄い、、、綺麗、、、。」

わたしがそう呟くと、ケイシさんが「もっと綺麗なの見せてあげようか?」と言い出した。

「もっと綺麗な景色なんて、あるんですか?」

わたしの言葉にケイシさんは微笑むと、「こっちこっち!」とわたしの手を引くケイシさん。
手を繋がれ、照れている自分がいた。