「え?」


[一緒にライブきてたやつ]
[付き合ってんだろ?]


「違うよっ! ライトさんはただの兄のバンド仲間」


 タスクの頬が赤くなった気がしたけれど、マスクで隠れて分からない。長いため息をついたタスクは、またスマホを弄る。


[じゃあ、俺のこと、好き?]


 その画面を見た瞬間、胸騒ぎがした。


(そっか、私……)


「好きだよ」


 私は両手をキュッと握って、彼の瞳を見つめ返した。