「アンタが濡れちゃうじゃない!」


 彼はスマホを弄る。


[別に]
[傘それしかねーし]


 タスクが立て続けにそう送ってきたから、私は思わずこう口走っていた。


「じゃあさ、一緒に入ってよ」


 タスクは一瞬何かを考えた後、スマホを操作した。


[駅までな]


 タスクは私がそれを見たのを確認すると、スマホをポケットに放って私の手から傘を奪い取った。