「…なる程な。
ガキのくせに、堂々としてやがる。
用件、わかってんな?」
「その前に、やられる理由教えてもらえますか?
二年の先輩達も意味不明な理由で俺らに突っかかってきたんすよね。
調子こくな、って。
先輩らと同じ事をしてるだけじゃないすか、俺ら」
「………。」
喋っていた男の顔つきが強張り、次の瞬間、
後ろで壁に寄りかかっていた、前髪のやたら長い茶髪の男が、
突然、笑い出した。
「ハハハッ、そうだな。
髪染めんのもボンタン履くのも二年はよくて自分らがダメなんて、
理不尽な話だよな」
一見、ここに居る六人の三年の中では一番、目立たなく、ガタイもどちらかと言えば細く、背も普通な男。
うちの学校で頭を張ってる、三年の岡田先輩。