首を傾げ二人を見ていると、夏美が私の肩に手を置いた。
「入学してから2ヶ月。
マドカが自分からウチらにどっか行こうって誘ってきたの、これが初めてだぜ。
嬉しくて涙が出らあ」
「…え。
タバコは冗談なんですけど…」
静香は横でクスッと笑い、道に転がっていた小石をコツンと蹴飛ばした。
「ウチらが同じ小学校出身の腐れ縁だからさ、
そのせいで、なんかマドカがウチらに対して、よそよそしく感じてたんだよな。
ほら、マドカって自分からあんま喋らないし、私もだけど、夏美けっこう気にしてたんだぜ」
「え…そうなの?」
夏美は照れくさそうに笑い、
私は二人がそんな事を気にしていた事に驚いたと同時に、なんだか凄く、嬉しくなった。