「居ねえな。やっぱ奥かな?」
体育館裏へ行くと、人の姿は無く、私達は突き当たりの曲がり角へ向かった。
「……!?」
そして、私達が曲がり角を曲がった瞬間、私達の視界にそれは入ってきた。
「……え。
倒れてんの…二年じゃん」
静香が小声でそう言い、
そこには二年らしき男が4人、倒れていて、
立っていたのは、一年の八代と、同じく一年の真也の、2人だけだった。
「な…なあ、
二年やっちゃ…まずくね?」
唖然とした表情で八代達にそう言って近寄る夏美。
私達に背中を向けて息を切らしていた八代は、ゆっくりと振り返り、
鋭い目つきで私達を睨んだかと思うと、
次の瞬間、八代はまるで、子供の様な無邪気な笑顔を私達に見せた。
「あはは、
やっぱまじいよな。
三年出て来ちゃうかな?」