マンションの下へ降りると、
後輩二人が、私達に頭を下げながら近寄ってきた。
「あれ?拓真先輩、花火買ってきたんすか?
俺ら持って来ましたよ」
バラバラの身長差のコンビの片割れ。
ツーブロックでエリアシを伸ばした、小さい方の優介君。
「多い分には問題ねえだろ」
「まあ、俺らのはロケットばっかっすけど」
伸びきった長い黒髪を、後ろに流す、少しクールで身長の高い、浩輝君。
「とりあえず行くか。
追われたらお前らケツ持てよ」
拓真はそう言ってバイクを隠してある場所へ歩いて向かい、優介君達もバイクを押して付いて来た。