その後。

何度か集団とはぐれては合流を繰り返しながら、国道を昇っていくと、真也さんは急に車を引き返した。






「もう帰るんですか?」






明菜が残念そうに聞いた。





「いや、京介の最後の場所に今から向かう。

そろそろ時間だから」







一年前の、午前二時過ぎ。


京介という人が亡くなった、最後の事故現場へ、私達は向かった。