しばらく国道を南下して行くと、マドカさん達の携帯電話が慌ただしく鳴り始め、 拓真達の集団の走っているルートを聞きながら、車を走らせていると、集団で走るバイクの爆音が徐々に近づき、 やがて、逆車線で無数のライトがゆらゆらと揺らめきながら、20台ほどの暴走族の集団が姿を現した。 「これだな、拓真達」 真也さんは斜線を変え、 分離帯の切れ目からUターンし、集団の後ろに車をつけた。