真也さんが運転する車は、国道沿いにあるパチンコ店の駐車場で止まり、真也さんはライトを消し、音楽の音量を下げると、窓を開けて耳を済ませた。






「けっこう台数出てるな」






真也さんが開けた窓から、集団で走るバイクの音が、遠くから聞こえてきた。






「パトカー付く前に、後ろに付いた方がよくない?

春美ちゃん達、近くで見たいだろうし」



「そうだな」





真也さんはマドカさんに返事をすると、再び車を国道に出して走りだした。