「いいな〜、私にもあったなあ。

家出したり、憧れてる人の写真、切り抜いたり。


楽しいでしょ、今」






マドカさんが、私達を見て懐かしそうに言った。





「まだ…よくわからないですけど、

拓真君達と出逢って、何かが変わる気はします。


なんて言うか…暗くて出口の見えなかったトンネルの先にある光が、ようやく見えた気がして…」






喋るのがあまり得意じゃない私が、つたない言葉で意味不明な事を言うと、

マドカさんと真也さんは、私が喋り終わるまで、優しく微笑んで聞いてくれていた。