程なくし、明菜が呟いた。




「あ、戻ってきた」





明菜の声に再び道路に視線を向けると、先ほどの二人は一度、通り過ぎたにも関わらず、引き返してコンビニの駐車場へ入ってくると、私達の目の前でバイクを停めた。




「リンが〜

今の二人、可愛いって言ってさ〜」





サラサラで金色の前髪が時折、目を隠し、語尾を伸ばす特徴のある喋り方をする拓真。




「はあ!?

俺じゃなくて拓真が言ったんだろ」




拓真と同じ金髪を、真ん中で几帳面に分けたリン君は、拓真が運転する原付の後ろから降り、呆れながらそう言った。