並んで走るバイク二台。

私はリン君の後ろでピースサインを出す明菜に、クスッと笑い、ピースを返した。






「…ねえ、拓真くん」



「ん?」






悪い事かもしれないけど、他の同級生の男だったらこんな事はしてくれない。






「ありがとう」







不良かもしれないけど、私の気持ちは救ってくれた。







私と明菜には、こんな仲間が必要だった。




拓真とリン君ならきっと、

私達を痛みや苦しみの世界から救ってくれる







子供ながらにそう感じさせた二人は、

世界で一番カッコイイ――