廊下の先にある、リビングの扉が開いていた為、玄関先から中の光景が見え、最初に私達の目に飛び込んできたのは、髪の毛をぐしゃぐしゃにし、両手で押さえる鼻から流血している明菜の姿だった。







「…なんだお前らは」






明菜が座り込む前に立っていた父親が、玄関先に向かって歩いてくると、拓真とリン君は無言で靴のまま中へ入っていった。