大荷物を手に、私の前をヨタヨタと歩く真弓を見ていたら、なんだか可笑しくなってきて、私はクスクスと笑った。 「…なに笑ってんの?」 振り返る真弓。 「いや、別に。 あんたってさ、私の事好きだよね」 「はあ? なに当たり前の事言ってんだよ。 尚美だって私の事、大好きじゃん」 「…まあな」 少しも照れずに答える真弓が、私は本当に大好きだった。 「…ちょっと重いな。 やっぱ尚美こっち持ってくれ」 「……。」