それから数時間。


部屋の中でボーっと膝を抱えながら父親の帰宅を待つが、8時過ぎになっても父親は戻ってこなかった。







「……。」







私はゆっくりと立ち上がって家から出ると、気を紛らわせる為、真弓の家へ向かって歩き出した。







「…はあ、最悪」







ニッカズボンのポケットに両手を入れながら歩き、道端に落ちていた小石に八つ当たりをしながら歩いた。