「あ、尚美は何番?」 「……。」 真弓が聞いてきて、私はロンスカのポケットの中にあった受験番号が記載された紙を、ポケットの中でクシャッと握り潰した。 「…帰るぞ、真弓」 「は?何で? まだ尚美の見てないじゃん」 「いいから行くぞ。 じゃあね、英二、和也」 「あ、ああ…」 私はそう言ってサッサと歩き出し、学校を後にした。