真弓の母親が言う様に、私達が受ける高校は県内1のバカ高校で、

受験勉強をする意味なんて全く無かったのだが、元々、勉強が嫌いな訳ではなかった私は、なんとなく受験の雰囲気を味わいたくて、三年ぶりくらいに教科書や参考書を開いた。






「はい、お願いね」



「ありがとうございます」






真弓の母親から灯油缶を受け取り、私は部屋へ戻った。