「大丈夫か、尚美」







先輩達が居なくなると、萩村が私の鞄を拾って駆け寄ってきた。







「…ああ、別に大丈夫」







そう言って鞄を受け取ると、萩村が私に言った。







「見届けたぜ、尚美の絶対」








萩村はそう言って、ニコッと笑った。







「カッケーだろ、私」



「あはは、うん。

スゲーよ、マジで。


ウチらの学校、一年と二年に1人も女のヤンキーが居ないんだけどさ、それってみんな、牧村先輩達にヤラレたからなんだよね」



「へえ」



「尚美がヤンキー第1号だね」



「そりゃ光栄だな」



「で、私が2号」






萩村はそう言って、腰に手を当ててフフッと笑った。







「…はあ?」