「根性あんな、お前。


それとも、ただの不感症か?」



「……。」







数十分に及ぶ暴行に耐え、それでもケロッとする私に動揺する先輩達の中、頭の牧村先輩だけはニタニタと余裕の表情を見せていた。







「…そこの先輩らが感じさせんの下手なだけじゃないですか。


腹に蹴り入れる時だって、私の骨が折れないか、ビクビクしながら蹴ってるみたいだし」



「……。」







そう言って牧村先輩を真っ直ぐに睨みつけていると、私の態度に他の先輩達が怒りを現した。






「…んだとテメー!

人が手加減してりゃ、いい気になりやがって!」







そう言って一人の先輩が再び私に殴りかかろうとすると、牧村先輩がそれを止めた。







「やめときな、美和。

こいつ多分、本物だろ。


反撃されたら、お前らなんか簡単にヤラレルぞ」



「……。」