去り際、チカ先輩に肩をポンポンと叩かれ、なぜかウンウンと頷きながら同情された俺は、憧れのマミ先輩に初対面でフラれた。






「残念だったな。まあ、焦らず気長に行こうぜ」


「いや、高速で終焉に持っていったの忍だけど」


「予想以上に変な人だったな」


「まあ、変な人だけどやっぱ好きかも。

あそこまでぶっ飛んでると逆に可愛い」





中1の俺から見ると、3年の先輩は凄く大人に見えたし、憧れはあくまで憧れであって、この時は本気で彼氏になりたいとかは思っていなかった。

なのでノーダメージ。






「ていうか暴走族ってマジかな?

俺を断る為のウソとか?」


「どうだろうな。

あの人、ウソとか吐くタイプに見えねえけど」


「まあ、別にどうでもいいけど。

今はそんな事より球拾いから早く脱出してえな」


「先生に認めさせろよ、お前の実力」


「見てもくれないのが現実じゃん。

俺はお前と違って無名だし」


「‥‥‥」