「やべっ、逃げろ!!」








久恵はそう言って颯爽と走り出し、

それに続き千春や咲希も慌てて逃げ出した。








「ひみ子!!」



「ねえ〜、

ちーちゃん50円持ってない〜」



「バカ!!

250円だけでいいから早く走れ!」



「ええ〜、足りないよ」



「いいから!!」








ひみ子がノロノロと250円をバイクのシートに乗せたと同時に、私はひみ子の手を引いて走り出した。