あれから半年後。




中3の夏を向かえた私達は、市の体育館へ足を運び、観覧席からバスケ部の後輩の試合を眺めていた。








「…あ〜らら。

トリプルスコアになっちまった。


100点ゲーム喰らうな、これ」







ブロック予選の初戦から、大差をつけられて苦戦する後輩を見て、溜め息混じりに久恵が言った。






「マミー!!

貰いに行け!プレスなんだから、チカ1人に運ばせんなー!!」







格上の3年生を相手に大差をつけられても、諦める気配を全く感じさせない自慢の後輩達に、

私は手すりから身を乗り出し、二階の観覧席から檄を飛ばした。