その時、

千春が何かに気付き、壁際の方へと歩いて行った。








「久恵、いいもんあったぞ。

闇の力を清めるアイテム」







そう言って再びこちらへ歩いてくる千春の手には、消火器が持たれていた。








「おお…

これはまさしく、闇のオーラを打ち消すという、あの伝説のアイテム…」








久恵はそう言って、千春から受け取った消火器を、校長に向けて構えた。








「な、何をする気だ、

君、やめたまえ!!」




「…あれ?

どうやって出すんだ、これ」




「あ、私わかるよ〜。

この栓を抜くだけ」







ひみ子はそう言って、消火器の安全栓を抜いた。