「校長!

何人分の署名集めたら、咲希の処分が取り消されますか!!」







机に両手を力強く叩き置きながら、久恵が校長に言った。







「な…なんだ君は。

何の話をしているんだ」



「女バスの寺田です!

生徒の名前も分からないんですか!」



「いや、あんた校長の顔すら分からなかったよね」







久恵に突っ込みを入れていると、千春がスッと前に出た。







「この前の、新しく出来たっていう、校則の件です。


同じ部への再入部を検討していただきたいので、署名運動を行うつもりです」



「…署名運動?」



「何人分の署名を集めれば、見直しを検討してもらえますか?」