鼻血を出した方の審判も立ち上がり、2人の審判はオフィシャル前で何やら話し合いを行い、
それを横目で気にしていると、一人の仲間が笑い出した。
「…プッ、
アーハハハハッ。
さっきはごめんな、咲希。
ナイスカットだったよ」
「私もごめんな、久恵。
フリースロー4本も与えちまって」
「気にすんな。
ひみ子のスリー、2発で逆転できるさ」
そう言って笑い合う仲間を見て、私も呆れながらクスッと笑っていると、
再び長いホイッスルが、体育館内に響き渡った。
「北中の試合放棄と見なし
没収試合とします!!」
「……え」
52対51だった得点板の表示が、なぜか20対0との表示に変わり、
私達の学校は不戦敗にさせられ、先生は頭を抑えながらベンチで崩れ落ちた。
「……。」
まあ、当然の処置だが。