「ボールー!!」
私の仲間は、ボールにしか触れていないと、審判に大声で抗議するが、
審判は仲間の声を無視し、私のチームのベンチと、相手のチームのベンチの間に在る、オフィシャル・テーブルへ仲間のファールを告げに行った。
「白6番、ハッキング」
「そ、そんな…
ちょっと待ってよ!!」
するとそこへ、もう一人の審判が、ボールを持って呆然とする仲間の元へ近寄り、
ボールを渡せと手振りで示しながら言った。
「6番、手を上げて」
「触ってません!ボールです!!」
「速やかに手を上げて、ボールを渡しなさい
それ以上の抗議は、テクニカル・ファール取るよ」
「……。」