彩綾の衝撃的な告白で、みんなが戸惑っている。



「そんな……、ちょっと待ってよ。でも、みんな彩綾としか関わりがないように思うけど」



祐子がおどおどして言う。

それを彩綾が涙をいっぱいためた目で、笑った。



「何を言ってるの? 当たり前でしょう? 私が“召喚”したんだから。みんな、私と関わりがあるんだよ。……『ひとりだけ』を除いて」



「!?」



信が彩綾に、
「ここから逃げる方法を教えてくれない? わかっているんだろう?」
と、一歩近寄った。



「……そんなの知らない。だから、もう終わりなんだよ。だから泣いてたんだよ」

「えっ?」

「恐怖で泣いていたって言っているの。わかる? 私はこれからアンタ達同様、食べられてしまう」



全員驚いている。

大成が信じられない、とばかりに、こう言った。



「彩綾が? なんでだよ!? この部屋に“召喚した人”なのに、自分も“悪魔”に食べられちゃうのかよ」



その答えなのか、彩綾は、
「“召喚した”罪は重いってことだよ」
と、まるで吐き捨てるように言った。