菅谷くんに元気をあげたいのに、いつも私ばかり元気を貰ってしまう。今だって、結局私が嬉しいと思う言葉を菅谷くんはくれるのだ。

「こちらこそありがとう、菅谷くん」

 言えることはお礼だけで、それが無性に悲しく感じた。
 公園を出て菅谷くんと解散した後も、その日は菅谷くんのことが頭から離れなかった。