6月2日9時。
 約束の時間まで一時間。私は自分の部屋で座ることも出来ずに、立ち上がってウロウロと部屋を歩き回ってしまう。
 チッチッと時計の秒針の音がいつもより大きく聞こえる気がする。でも、頻繁(ひんぱん)に時計を確認しても時間は全然進んでいない。

「どうしよ……」