「……は?あれだけ色々言ってやったのに、まだ理解出来てないの?」


「色々言われたことはちゃんと理解してるけど…その中に私のことを好きだとか、お試しじゃなくて本当の彼氏になってくれるとか!そういう大事な話は無かったと思うんだけどっ」



聞いていたら絶対に忘れるはずがない。何度も頭の中でリピートされてキュンのエンドレスパレードが繰り広げられるはずだ。



「あー…そうだっけ?」


なんて、誤魔化そうとするので…思わず彼の腕の中から抜け出し、背の高い由吏を下から睨みつける。



「ちゃんと、言ってくれなきゃ分からない」


言葉じゃなくて態度で示す…なんてものは通用しない。ちゃんとした言葉で想いを伝えることは大切なことだと思うから─…



「あー…そう。なら言わせてもらうけど、」


「うん、聞きたいっ!私のこと…好きなの?」





「俺も、お前の被写体になりたい。」








end,