凛太郎さんのお姉さんだから、勝手にお姉さんと言っていた。

「そうね、凛子ちゃんとかどう?」
「いや、それはちょっと……。うーん、凛子さんでどうですか?」
「まあいっか。そうだ、うちの子のこと伝えとかないとね」
「はい」
「年齢は3歳で双子の男子」
「わぁ、双子なんですね!」
「そうなの。お腹の中の子が双子って聞いた時は、すっごく喜んだけど実際は大変ね。可愛いんだけど、やんちゃ怪獣達に日々振り回されてるわ」

 確かに、双子って傍から見てる分には可愛いけど、実際子育てになると大変だ。一人が泣くと連鎖してもう一人も泣いたりする。

「でも可愛さも二倍ですから」
「そうなのよ。だからなんとか頑張ってるわ」

 話をしている間に、マンションへ到着したようだ。凛太郎さんのマンションから車で十五分ほどの高級住宅街に建つ低層マンション。

 緑が多いこの地域は、子育てするには絶好の場所だ。

 平面の駐車場に車を置いて、コンシェルジュの前を通りエレベーターに乗り込む。