窓の外を見てこの状況に呆然としていた。

「ひまり」
「……」
「ひまり!」
「へ? はい!」
「部屋を案内しようと思って」
「お願いします! あっ」
「どうした?」
「買ってきた食品は……」

 凛太郎さんが持ってくれてた荷物を探すも見つからない。

「もう冷蔵庫へ入れたから大丈夫」
「すみません」

 呆然としている間に片付けてくれていた。

「そんな気にするな。これから一緒に暮らすんだから、もっと気楽にいこう。ほら、まだ敬語も抜けてないし」
「ど、努力しま、する」
「期待してるよ。ひまりの部屋に荷物を持っていこう。こっち」

 凛太郎さんが大量の紙袋を持って案内してくれる。そして廊下にある扉の一つを開けた。

――ガチャ

「どうぞ」

 案内してくれたのは、白を基調とした素敵な部屋で広々としている。備え付けのクローゼットにベッド、ドレッサーまであるではないか。

「すごい……本当にここを使ってもいいんですか?」
「もちろんだ。足りない物があれば遠慮なく言ってくれ」