久しぶりに亜沙美とおしゃべりして楽しい時間を過ごす。

「「おつかれ～」」
「ねえねえ、イケメンとの同棲生活はどう？」
「うん。やっと慣れて来た。最初はドキドキだったよ」
「だよね。でも羨ましい！」

　本当にやっと慣れたという言葉の通りで、両想いだとわかったら、変に意識してドキドキの毎日だ。お風呂上がりの凛太郎さんは、色気が半端なくて未だ赤面してしまう。

　初心者の私に合わせて、まだキス止まり。いつか凛太郎さんと――

「ひまり！」
「へ？」
「ぼうっとしてどうしたの？　顔赤いよ」

　一人で妄想していた……恥ずかしい……

　亜沙美と楽しいひとときを過ごして帰路に着く。食事中も、マンションまでの帰り道も、特に視線を感じることはなかった。

　でも、時々見られている気がする。

　それは出勤前にマンションを出た時だったり、終業後の幼稚園を出た時だったりと時間はまちまちだ。

　気持ち悪いけれど、何かあった訳ではないので対処のしようがない。