雲1つない五月晴れ。でもこの天気もあと数日しか持たないらしい。

まるで俺みたいな話だ。俺もあと数日だから。

「こんにちは、蒼一さん」

気付いた時にはもうこれがラスト1回。

前に会ったのが本当にあっという間に感じる。時間は早い。

徐々に別れが辛くなるから、俺はもう正直3日前でやめたかった。

此処まで楽しく話せるようになっただけで満足じゃないか。

なのにそれを言えぬまま今日を迎えてしまって。バカだ。

「そういえば、志那ってどうして何時も敬語なんだ?」

そんな辛さを隠そうと今まで聞けなかった事を思い切って聞いた。

俺が年上だから?もしそうだとしたらそんな遠慮はいらない。