退院日。志那と出会った時と同じように晴れた空。

俺の退院の事を知ってか、志那がそこにはいた。

あの奇跡の日から彼女に1度も会わなかったから、本当に久しぶりだ。

会いづらいけれど彼女から出向かれたのだ、会わないとまずい。

それに考えた事がある。それを言わないと。

「志那、あの手紙の事は忘れてくれ」

「え?」

まずはあの今となっては恥ずかしい手紙の存在を忘れて欲しい。

しかし志那は答える事はなく、適当にはぐらかすかのように俺に聞く。

「神様を信じますか?」

何でこんな質問をするのかがよく分からない。でもあるがままに答えた。