「あ、もう時間です」

それからどれだけ話したかなんて分からない。

志那のタイムリミットの時間がやってきた。永遠の別れってやつだな。

「志那」

「はい」

「また、明日な?」

「…………ええ」

この笑顔がもう見れないのは惜しい。だから必死になって目に焼き付ける。

2度と会えないと言う事が、寂しくて辛いと分かっている。

それなのにこうして会うなんて、改めて俺は馬鹿な人間だったんだと思う。

“明日”なんて来る訳ない。俺は嘘吐きだ。