先生は優しくそう言ってくれて、ベッドを貸してくれた。

カーテンが閉まってるベッドはもうひとつあって、私の他に誰か休んでるのかな?

「ねぇ先生、他にも人が?」

「寝不足だって言うから、早く帰って寝なさいって言ったんだけどね。帰りたくないって言うから、少しだけならいいかなって。結局ベッド貸しちゃった。でも、もうそろ起こそうかな。1時間目が始まる前から寝てるんだから。」

時計を見ると、3時間目が終わった頃だった。

「ほら、早瀬さんは遠慮なくベッド使ってね?痛み止めいる?」

「寝れば、少しは良くなると思うので。」

「そう?本当に辛かったら言ってね?」

「ありがとうございます。あ、お茶、ごちそうさまでした。美味しかったです。」

私はそう言って、ベッドに入った。

横向きで寝たいけど、なんか不安だし仰向けでいいか。

布団を頭まで被って、瞼《まぶた》を閉じた。

「ほらー杉谷くん、いつまで寝てるのー?怪我もしてるんだから、今日はもう家に帰って、ゆっくり休んだら?」