五重塔の東側にそれはあった。
 国宝・金堂だ。
 623年に建立(こんりゅう)されたと言われる日本最古の木造建築物で、入母屋造(いりもやづく)り二重瓦屋根の美しさは類を見ない。
 中には釈迦(しゃか)三尊像(さんぞんぞう)薬師(やくし)如来像(にょらいぞう)阿弥陀(あみだ)三尊像(さんぞんぞう)天蓋(てんがい)飛天(ひてん)吉祥天(きっしょうてん)四天王(してんのう)が収められているという。
 中に入ってご尊顔を拝見することはできないが、建物に手を合わせて心から御礼を述べた。
「妹を1か月間見守っていただき、誠にありがとうございました」と。