狙いを付けたのは機械翻訳(ほんやく)の会社だった。
 AIを駆使して英語など主要外国語の自動翻訳精度を飛躍的に高めた製品の開発に成功していた。
 ビジネスの国際化、訪日外国人の増加、人手不足などの環境を考えると、かなり有望だと思った。
 
 行動あるのみ!
 
 即、100万円分買って、値動きを毎日チェックした。
 
 1か月後、四半期決算の発表があった。
 新製品の売上が絶好調で大幅な増収増益だった。
 あれよあれよという間に株価は40パーセントも上昇して140万円になった。
 
 躊躇わず売った。
 儲けは40万円。
 税引後でも32万円だ。
 パソコン画面でその金額を確認した時は異様なくらい興奮した。
 1か月で32パーセントの儲けなのだ。
 年率にすると384パーセントになる。
 
 ワォ! なんてことだ。
 やめられない、とまらない♪
 
 わたしは天にも昇る心地になった。