「今日、飲みに行ける人!」




小さな演習室に響いたその明るい声には、常にこういった時に率先して声を上げるパキッとした性分が滲んでいた。




ひとりの合図に、あたしはNOを突きつける準備をする。



会ファのガイダンス終わり、そそくさと演習室を出ようとすればその声によって足をとめられた。今年の会ファは群を抜いて人数が少なく、あたしを含め7人。



この1時間のみで顔と名前を一致させられる程で、飲み会も勝手に抜ければすぐにバレてしまう人数だ。



面倒な飲み会、食事会、お戯れ、あたしには興味がないし時間の無駄だと思うので、申し訳ないが絶対的に行くつもりはない。……それがたとえ、あたし以外の全員がYESであっても、だ。揺らいでやんないぞ、と決意。