レストラン クイ・ダ・オーレをあとにし、いよいよ最終目的地のビルの前にやって来たシチロー達。


「こうして近くまで来てみると、ずいぶんと高いビルだな…」


その高さは、まるで己の権力を誇示しているかのような気さえしてくる。


「あっ♪みんな~エレベーターがあるよ♪」


入口を入ってすぐの所に、エレベーターの扉があった。


シチローはそのエレベーターのボタンを押して扉が開くのを待ち、てぃーだ、ひろき、凪が順番に中へと乗る。


「あれ、コブちゃんは?」


大食い対決で食べ過ぎの子豚は、少し苦しそうに皆より遅れて歩いていた。


「ほらっコブちゃん、みんな待ってるんだから」


シチローは子豚の方に駆け寄り、背中をグイグイと押してやる。


歩きながらシチローが…


「相当食ったからな…コブちゃん、重量オーバーでエレベーター乗れないんじゃないの?」


「バカ言ってんじゃないわよ!そんな事有る訳ないでしょ!」


「ハハハハハ♪
冗談だよ♪冗だ…」







♪ブーーッ
『重量オーバーです!』




「え?・・・・・」